もし小説界にルーキー・オブ・ザ・イヤーがあったなら、金子玲介さんは昨年の有力候補だったに違いない。メフィスト賞受賞作「死んだ山田と教室」(講談社)で5月にデビューして以来、半年で3作を刊行。それぞれに趣向の異なる一風変わったミステリーだ。
ハガキも封書もめったに書かないし、まとまった数の年賀状を作る習慣がなくなって久しいのだけれども、数人の方には年末年始にあいさつ用のポストカードを書いている。なので一年の間でいくばくかの切手は確実に使うし、やはりいくばくか常備している。
澤村伊智『頭の大きな毛のないコウモリ 澤村伊智異形短編集』(光文社)は、現代のホラーシーンを牽引する人気作家が、アンソロジー「異形コレクション」シリーズなどに発表した短編に、書き下ろしを加えた短編集。収録作はいずれも技巧が凝らされた逸品ぞろいで、満足 ...
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「ゲーテはすべてを言った」は、「ゲーテのペダントリーをここまで過剰にたたみかけるのはたいしたもの。3世代にわたる文学研究者の話が中心で、読み進めると極めてエンターテインメントとして完成度が高い」と評された。
野ネズミの大家族の暮らしを描いた「14ひきのひっこし」などで知られる、絵本作家のいわむらかずお(本名岩村和朗)さんが、昨年12月19日、老衰のため死去した。85歳だった。葬儀は家族で営んだ。喪主は長男康一朗さん。
同じ目的に向かってチームで支え合う。そんな仕事の仕方にあこがれがあった。でも選んだ職業は版画家。基本的に一人で進める仕事だった。自分なりのチームを作りたくて、多摩美術大大学院を出てペット可のマンションに移ると、1匹の犬を飼った。
阪神・淡路大震災から17日で30年。本書は1868年の神戸港開港を起点に、1938年の阪神大水害、45年の神戸大空襲、95年の震災を克服した神戸の歩みを、記録をもとに都市計画と市民生活の両面から描き出す。